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みんなで植える、もち米の手植え【2008.06】

グループホーム第2 近藤 真代
 

 祖父母の家は農家で田んぼを作っていると言うのに、私にとっては初めての田植え。当日は暑いくらいのいい天気で気持ちが高まる。
 「じゃあ、入って」と促されて、初めて裸足で入る田んぼの感触は、暖かいような冷たいような不思議な感触がした。しかし、思ったより動きにくく、私は田んぼの中で立ち往生…祖母がさっと入って、ささっと植えていたけれど、実はすごい事だったんじゃないかと思った。やっと動ける状態になり、まずはどう植えたらいい?と、何も考えずに田んぼに足を突っ込んでしまった私は辺りをきょろきょろしてしまう。
 でも、そんなときに「そのくらい開けたらいいんだ。」「植えるのは3センチぐらいだな。」と、デイサービスとグループホームの高齢者の方たちからアドバイスと苗をもらい、一つ一つ植えていく。
 私一人では不安ばかりなはずだが、見ていてくれる人がいる。「そうだ。そうだ。」と言ってもらえる。泥だらけになっても、「あやー…服まで汚れて。」と私の汚れた足に水をかけてくれる人がいる。一人でやる作業じゃなくて、みんなで田植をやっているんだと感じた。それは安心できるし、やる気も出てくる。
 あっという間に田植えは終了。みんなでお茶を飲みながら、植え終わった田んぼを眺める。「終わった」という雰囲気がワークステージのワーカーさん、デイサービス・グループホームの皆さん、職員スタッフ全体を包んで、とても気持ちのいい雰囲気だと思った。これも、みんなで植えたからなのかなと思った。
 私が植えた所は大きな田の中でも一部分だが、みんなの手で植えたこの苗たちが実を付ける頃には私はどう成長しているのだろうか。お茶を飲み終わった頃に、「次は稲刈りだね。」「いや、草取りだよ。」と言う会話が聞こえてきた。沢山の過程を経て、もち米も私も成長していければいいと思う。
 
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