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お中元商戦2010【2010.07】

ワークステージ 米澤充
 

【お中元の由来】
  今年もワークステージ惣菜班の生命線とも言える、重要なお中元商戦の時期が訪れた。お中元について調べてみると中国三代宗教の1つ道教に由来する罪をつぐない神を祝う行事の中元と、日本古来の祭りごと御霊祭における贈答習慣に、伝来した佛教の盂蘭盆会(うらぼんえ、今でいうお盆)の時期が重なり、お中元の贈答が行われるようになったという話しである。現在ではお世話になった方々への日頃の感謝を込めて贈り物をする行事へと派生した。
 私は銀河の里の餃子・焼売セットを贈り物として購入するまでお中元やお歳暮といった行事には無関心で、贈った事も贈られた事もなかった。若い人にとってあまり馴染みがない行事なのかもしれないが、親戚や友人との関りが薄くなっている現代においては、お中元・お歳暮は意識的に関わりをつくる役割としても面白いように感じる。


【里のお中元戦略1・・・商品開発】
 昨年のお中元商戦から企画、パンフレット作成、お客様対応、在庫管理、発送作業といった一連の作業に関ってきたが、今回のお中元では食品加工場の開設、授産施設から就労継続支援B型事業への移行、お肉なしのヘルシー餃子の完成といった事もあり、新たな「挑戦」のお中元でもある。
 障害者自立支援法の移行に合わせ今年4月にワークステージの食品加工場が開設され、製造環境や体勢は整い、メディアにも紹介され惣菜事業にとって追い風になるかと思われたが、販路も皆無に等しく、さらに24時間空調、大型冷蔵・冷凍庫を整えた大きな加工場のため工場のランニングコストがかなりかかり、開設早々ワークステージの経理は火の車である。この状態をお中元・お歳暮企画で何とか回復したいと職員、利用者ともに意気込んでいる。
 ヘルシー餃子の完成に至るまでは、構想から含めると1年以上も考え続けてきた商品で、今回のお中元セット内容に含めたかった。そのためセット内容を決定すべく6月までの3ヶ月間は毎日のように試作品を食べた。おからこんにゃくのパサパサ感や食感に悩んだが、なんとか完成して、本当の肉が入っていると思うほど、クオリティの高い餃子に仕上がったと自負している。


【里のお中元戦略2・・・パンフレット】
  毎度ながらパンフレット作成にいつも頭を悩ませる。参考にしようとコンビニや郵便局に置いてある有名デパート店等の「2010お中元ギフト」と書かれたカタログを手にとって見てみるが、そこには商品名、値段、商品イメージ、2行程度の商品説明文など必要最低限の情報しか書かれておらず、掲載デザインの統一感を図っているためどれも同じように見えてしまう。また、カタログは各商品の宣伝・広告もかねているわけで、おそらく広告料に合わせた掲載ページ数やサイズの違い、順番等が決まっているんだろうなぁと商売的な部分を感じて、純な感謝の思いが薄まってしまうようで残念な気持ちになった。
 福祉の商品はともすると、お情けで買ってもらうようなことも多々ありがちだが、私たちが目指すのは、ワーカーさん達の個性を付加価値として発見し、モノを通じて新たな人と人との関係を紡ぎ出すような、貨幣価値の商売の枠を超えた、関係性の創造に重きを置きたい。地元の食材を使用し、ワーカーさんが手作りで作った食品である事を伝えるため、パンフレットには餃子レンジャーを全員紹介し、作業風景や工場内部の写真を掲載した。


【ご協力よろしくお願いします】
  ワーカーさん達もやる気で、七夕の短冊にも「今年も銀河の里お中元ギフトが売れますように」や「餃子と焼売の機械に皮を早く乗せる事ができますように」と書かれていた。
 お中元商戦は始まったばかり。販売目標800セット完売に向けて、みんな一丸となってがんばっています。 ※ご注文の受付は8月15日まで。

 

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