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1年1年毎年新たな挑戦【2010.04】

厨房 畑中 美紗
 

 銀河の里に来て、3年目がスタートした。里で過ごしたこの2年を振り返ってみると、訳も分からずにただただ居た感じの1年目とは違って、2年目の1年間はものすごく濃い1年になったなぁと思う。
 長年の経験のある職人さんの下で、包丁の持ち方から教わり、調理はみそ汁の味付けくらいしかしらない何もできないような私が、2年目いきなり特養の給食の主任!?始めは、できるかな・・という不安が強くあったけど、それよりも栄養士の仕事ができる事がうれしくて、すごく不安だけど一方でどこかワクワクしている自分がいた。
 特養が立ち上がってからは、流れを作るまでが大変で、発注も間に合わなかったりして、近くのスーパーのサンライフに電話してほうれん草8キロ、にんじん5キロ、オレンジが30個とか大量のものをそろえていただいて、店の人もびっくりするくらい買い込んだりしたことが度々あった。業者から購入するとあまり意識しないけれど、実際スーパーで買ってみると、給食の量ってすごいなと感じたし、お金をいただいて提供しているという重みも感じる瞬間でもあった。  特養では、高齢者の利用者さんと接する機会が増えて、ワークステージの利用者さんと過ごすのとはまた違った面白さがある。ユニットに入って勝さん(仮名)の隣でご飯を食べていた時に、勝さんが私を見て『ちゃんとご飯食わねばねんだぞ。おめぇは忙しいんだがらよ。これけるがらおめぇ食え?』とデザートのゼリーをくれたことがあった。みんながちゃんとご飯を食べてくれるような給食を提供する側が、逆に心配されてしまったのだが、おかしかった。ご飯とみそ汁、漬物でいいという紀子さん(仮名)。栄養面からしたら塩分が・・・と思うところだが、そんな紀子さんがたまにおかずに手をつけてくれるのがうれしかったり、ショートスティのハルさん(仮名)が、おかずを食べてくれたら嬉しかったり。ソフト食の人がまんじゅう2個食べた話を聞いたりとか、検食日誌においしかったと書いてあったり、まずいと書かれたり・・提供することでかえってくるものが大きくてすごく励みになるし、やってやるぞ、という気持ちにさせてくれる。
 今年の4月1日のエイプリルフールの行事食は、新体制で初めて挑んだ行事食で、自分が中心になって進めたこともあって、達成感が全然違った。びっくりちゃわんむしも成功して厨房みんなでやったね!!と喜んだ行事食になった。調理の技術とかは本当にまだまだだけど、給食でほっとする、おいしそうだね、と配膳の時点でみんな寄ってくるような給食を出せるようになっていきたいなと思う。
 千田さんが食品加工場に内部異動し、今までの大きな流れを作ってくれていた千田さんが抜ける不安はとても大きいけれど、1年前の感じと似ていて、不安だけど、どうなっていくんだろう、というワクワクしていて、何か出来そうな感じがする。新しいメンバーと協力しつつ助け合いながら、おいしい、楽しい給食を作っていきたい。
 

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