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今月の一句 『花の火』【2009.09】

グループホーム第2 鈴木 美貴子
 


寄り添って 背と背を合わせ 望み見る 夜空に咲いた 光の夢よ

花火見る みんなの顔は 華やかで 夜の静寂に 輝く笑顔

 

 今年の花巻の花火大会には、4月から開設した特養の人たちを含むスタッフ、利用者総勢70人で出かけた。毎年花火大会に出かけてはいるが、今年は人が増えて場所選びに苦心していたら、矢沢農協さんのご好意で駐車場を借りることができた。
 当日は午前中からベンチを運んだりして会場設営や準備に追われた。マイクロバスも出して、車6台で特養、グループホームが乗り合いで出発!
 花火の打ち上げの時間を考慮し、車への乗車の順番を考え、グループホームの人たちが先に乗ってその後特養の人達が乗る。計画を立てる人も容易じゃない。
 バスに乗り込む様子を別の車に乗ってみていたヒサコさん(仮名)が「もさくさ劇場でも見ているようだじゃ。(おれも)遅れで申しわげながったど思ってだったらば、まんだおせい人達いだんだな」とコメントしていた。
 花火があがる前に現地に到着。車から降りて陣取り、花火が上がるのを待つがなかなかあがらない。ヒサコさんは「背もたれ付いてる椅子のほういがったな」と言うので「いいよ。私によっかかって」とヒサコさんの後ろに座り、私が背もたれになって花火が上がるのを待つ。「おめきたからなんぼかあったかい」とフサ子さん。そうしていると花火が上がりはじめた。「ワー、あがった!!」間近に見える花火。
 ちょっと肌寒い夜、ヒサコさんの背中のぬくもりをかんじながら花火を見た。花火の光に照らされながら持ってきたがんづきやつけものを食べながら東北の短い夏の一夜を味わうことができた。
 帰りのバスの中は歌や騒ぎで大盛り上がりで観光バスより賑やかだった。大所帯になった銀河の里の今年の花火旅行はこうして大勢で出かけることになり、盛り上がりのなか無事終了したのだった。
 それにしてもフサ子さんの背中の暖かさが心地よく印象的だった。花火も夜空に暖かい。写真を撮ろうとカメラを構えるが、暗くてファインダーでは表情は解りづらい。でもそのいい表情は残したい・・・とシャッターを切る。数枚ではあったが思ったより気に入った写真も撮ることが出来た。
 「花っこ見てごしゃく人ねんだ」と言う人がいた。花火もそうだ。来年の花火も楽しみにしたい。
 


咲き乱れる花火



駐車場からもはっきりと見えた花火



次々と打ち上げられる花火に興奮
 

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