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新たなチャレンジ「さんさ隊結成」【2009.09】

デイサービス 藤井 覚子
 

 今年の夏祭りは新たなチャレンジとして、銀河の里の職員で「さんさ」を披露する事になった。きっかけは、今年始まった特養の職員の中でさんさの経験者が多く、せっかくなら銀河の里の職員で披露したいという気持ちから始まったものだった。
 小野寺祥さんを中心に総勢9名のさんさ隊が結成された。短い期間で形にできるのか不安もあったが、「夏祭りをさんさで盛り上げたい」という思いが強かった。
 練習が本格的に始まったのは3週間前で、さんさ未経験の私は手の動き足の動きを覚えるので精一杯だった。夜に練習を始めると太鼓の音に誘われるように、GHの利用者さん、職員が集まり、その練習風景をじっと見つめる。見よう見まねで必死に踊りを覚えようとしているのを見て、「上手だよ、なんぼおもしろいべね」と励ましの言葉をかけてくれる。歩さん(仮名)は、さんさの練習のたびに足を運び「毎日練習見にきてだ。ここさいると面白い」「自分でできるようになればおもしろいんだ」と声をかけてくれる。若い人が何かに挑戦しているその場にいるだけでエネルギーを感じてくれているようだった。
 「何かが始まる」それを敏感に感じていたようにも見えた。練習段階から利用者さんに暖かい眼差しで見守られ、だんだんと覚えていくうちに踊る楽しさを感じていた。さんさ隊も形になり、お揃いの手作りのさんさの衣装ができると気持ちはすっかり祭りモードで本番を迎える。
 ドキドキの当日、満月組の宮さんも笛で参加してくれた。太鼓、笛、踊りが重なり合い、さんさの熱気が会場を包んだ。私は緊張で頭が真っ白になっていたが、お客さんの眼差しの温かさを感じた。
 夏祭り終了後、夕方には特養に出向いてさんさを披露した。会場はしっかりとスタンバイされていて、いざ登場すると「待ってました」というような大きな拍手で迎えてくれる。普段一緒に過ごしている利用者さんの前での披露で緊張が高まる。太鼓の音がホールに鳴り響きはじめた途端にユリ子さん(仮名)は涙ぐむ。邦恵さん(仮名)も手拍子をしながら涙を流す。踊りながらも利用者さん一人一人の暖かい眼差しを感じていた。普段寝たきりで眠っていることが多い方も目をぱっちりとあけている。
 踊り終わると「アンコール!」と声がかかった。サエさん(仮名)は立ち上がって拍手をし満足そうな笑顔をみせてくれる。「喜んでもらいたい」「楽しんでもらいたい」「何かを起こしたい」という気持ちが伝わったようだった。アンコールが続き何度も踊る。「みんな、あんなに汗してな」とねぎらう言葉をかけてくれる。何度も拍手をしてくれ、「良かったよ」ととびきりの笑顔を見せてくれる姿をみて胸がいっぱいになった。
 何かを起こしたいと思い始まったさんさ隊。でも、実際にさんさを披露して、こんなに反応があることは予想していなかった。喜びや感動を豊かな表情でストレートに伝えてきてくれた利用者さんに感謝の気持ちでいっぱいだった。
 


銀河さんさ。いよいよ始まります。



銀河さんさで盛り上がり!
 

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