先日、骨折で入院していたユニット「オリオン」のユリ子さん(仮名)が2週間ぶりに退院してきたので、ちらし寿司をつくってお祝いをした。隣のユニット…「こと」も入れてオリオン・こと合同で行った。
ご飯が炊き上がると、リビングに利用者さんたちが集まり、澤田くんを中心にちらし寿司作りが始まった。エリさん(仮名)がうちわで扇ぐ係りになり、みんなが見守るなか酢飯ができていく・・・ユリ子さんに「味見」をしてもらうと「おいしい」と笑顔でこたえてくれる。
続いて卵や海老を飾り付け、エリさんも里恵さん(仮名)も上手にスプーンと箸を使って、飾り付けをしていく。最初は断っていた歩さん(仮名)も綺麗に飾り付けてくれた。
12時にはちらし寿司ができあがって並び、厨房のスタッフも加わって一緒にオリオンで昼食を食べた。普段はなかなか箸が進まない利用者さんたちがおかわりしながら食べていたのには驚いた。それだけでなく利用者さん同士で分け合ったり、職員に勧めたり・・・いつの間にか交流が生まれている。普段では見られない雰囲気が生まれ、みんなが笑いながら食べた昼食だった。
暫くしてから、私が里恵さんの居室で介助をしていると「何か楽しいことないかなぁ…あの時は楽しかったよね」と話しかけてくれる。「・・・ちらし寿司作ったときのこと?」と聞くと「そう。楽しかったね」と里恵さんは答える。
ベッドで横になっていることが多い里恵さんにとって“食べる”ことは楽しみの一つだとよく聞いていたが、あの雰囲気を心地よく感じていてくれたのだ。里恵さんの「楽しかった」の一言でまた何かしたい!と思った。次はどんな事をしていこうか考えている・・・
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