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ワークステージ銀河の里今後の展開【2009.03】

ワークステージ 松坂 卓
 

 銀河の里では、世代や障害を超えて、様々な人がさりげなく日常の生活のなかで交流し学び育って行く場を目指して、認知症高齢者のグループホームやデイサービスに障害者授産施設を併設してきました。農業や工場などの生産の現場があり、そこで作り出される「暮らし」が、人間が生きる上での本質的な豊かさを生み出してくれると信じています。こうした経験は現代社会において我々若者にとって貴重な価値と意味を持っているはずです。
 福祉を社会からの排除の受け皿とするのではなく、逆に、地域社会の要として位置づけようとの試みは、内外からかなりの注目と関心が高まっています。
 銀河の里は雇用の現場でもあるので、職員スタッフやパートさん始め、引きこもりだった人、精神障がい者の適応訓練なども受け入れなど、様々な形で人が集まり、働らき過ごしています。福祉施設としての専門性に支えられた「柔らかなまなざしのある場」は、居場所の見つけにくかった人にも過ごしやすい場になっているのではないでしょうか。
 昨今の世界的な経済不況のさなか、地方はさらなる閉塞感が漂い、雇用不安が高まり、若者の働く場や暮らしの社会基盤が次々と弱体化し、失われて行く現状があります。そんな中で障害者の働く場の確保は極めて厳しく、障害者の雇用は壊滅的状況にあります。自立支援法は地域や行政に障害者の自立への責任と自覚を求めているにもかかわらず、現実にはサービスの負担が増え、施設の経営がきつくなり、障害者を支える立場の人や組織の弱体化と疲弊を増幅させています。
 今後増えるであろう障害者の福祉的雇用の需要を担い、工賃を確保していくために、生産力の向上と、新規事業を展開していく必要に迫られていますが、ワークステージ銀河の里では、地域の農業生産と連携を深めた、農産加工場の建設計画を立てています。
 今後も、生産や雇用の現場と福祉の現場をうまく組み合わせ、地域で生き方や新たな文化創成を模索すべく、障がいや弱さを持つ人々が誇らしく、たくましく生きていける場としての銀河の里を育てて行きたいと思います。
 

▼味噌作りでの1コマ▼





 

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